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テレビ先生の隠れ家
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プロフィール
HN:
藍河 縹
性別:
女性
自己紹介:
極北市民病院の院長がとにかく好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
雪国在住。大型犬と炭水化物が好き。
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どの場面だよ?!と突っ込みたくなるタイトルですみません。タイトルつけるセンスがないんです…。
極ラプ九十…いや、読み比べられるの嫌だから、やっぱり書かない(汗)市役所懇親会の後の世良ちゃんと今中先生の会話より。

拍手[3回]


「先生にとって、私は一体何なんですか?」
 何時になく、苛立ったような今中の声に世良は驚く。
 市長の私的懇親会で、市役所を訪れていたときのことだった。市長を監察医務院の調査に向かわせるという収穫に満足していたところへの不意打ちに、世良は一瞬、何を言われたのか、分からなかった。
「どういう意味?」
 聞き返すと、先程、世良が市役所の人間達に披露した、今中の救命センターへの派遣の話を自分が全く聞いていなかったことに憤慨していると説明した。
「へえ、そうなんだ」
 世良は軽くいなす。
「僕はてっきり、今中先生は熱血漢だから、是非とも救急をやらせてください、と自分から進言してくるかもしれないな、と思っていたのに」
 そんな世良を真っ向から見据えて、今中は真剣に言った。
「救急を拒否しているんじゃありません。手続きを申し上げているだけです。あまりにも雑すぎます。だから世良先生にとって私は一体何なのか、と聞きたくなるんです」
 ――そんなの、僕が聞きたいよ。
 世良は、段差の所為で、何時もより更に上にある今中の顔に向き直る。
 ――どうして、君は僕の中にどんどん入ってくるんだよ。
 18年前、植えられることのなかった桜の木。それを植えるために、咲かせるために、生きていくことを決めた。
 胸の中に灯る革命のたいまつのともしび。その思いを原動力に。それが18年前、何も出来なかった自分に出来るただ一つのことだと定めて。
 ――邪魔なんだよ。
 あの人と比べるべくもない、ただの凡才。その辺に、ごまんと居る平凡な医者。
 なのに、自分は此処を居心地が良いと感じ、彼の真っ直ぐさに好感を持つ。
 ――そこは駄目だ。そこはあの人の……。
 あの人を思うと、心が震える。苦しくて、切なくて、血を吐くような絶望感が全身を駆け巡る。
 それが何時の間にか、減った。
 原因は間違いなく――
「僕にとって今中先生は何か?答えは簡単さ」
 今中が息を飲んだのが分かった。
 僅かな痛みが胸に走る――が、世良は、気づかなかった振りをして、一気に言った。
「大切な持ち駒だ」
 今中が青ざめたのがはっきりと分かった。
 世良は、そんな今中にさっと背を向ける。
 ――大丈夫です、天城先生。僕は、貴方を忘れたりなんてしませんから……。
 胸の痛みがいつかどこかで感じたものと似ていたことを、世良は強引に頭の片隅に追いやった。


此処って腐的にはこうとしか見えないけど、実際はどうなのかなぁ?もうちょっと進むと、マスコミ批判から守ろうとしたみたいにも見えるけど。医者として患者を助けたいってのを知ってるから、ってのが一番素直な捉え方かな?でも、それだとわざわざ嫌われるようなことを言う必要はない気もするし。やっぱり、大事なものを作らないように、作らないようにしているように見えるんだよなぁ。そうすると、自分の心の中の天城先生の場所を守るため、ってなる。はい、戻った!(笑)
そして、重いよ。スリジエ読んだ後だと特に…。

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