テレビ先生の隠れ家
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プロフィール
HN:
藍河 縹
性別:
女性
自己紹介:
極北市民病院の院長がとにかく好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
雪国在住。大型犬と炭水化物が好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
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「そういえばさぁ、今中先生」
院長室の机で作業していた世良が、ソファで新聞を読んでいる今中に声をかけた。市民病院は、今日も平和に通常営業中だ。
「僕達、付き合ってる訳じゃない。いつまでも、『今中先生』じゃ余所余所しいよね?」
「ま、まあ、そうですね」
「じゃあ、今度から『ヨッシー』って呼んで良い?『行くよ、ヨッシー』って、病院内を歩き回るの夢だったんだ♪」
「……原作しか読んでない人に通じないネタは止めましょうよ。そうでなくても、ファミコン世代としては、緑色の恐竜思い出して結構嫌なんですけど……」
世良はちょっと面白くなさそうだったが、少し考えて言った。
「じゃあ、『ヨッちゃん』とか」
「それは……、ちょっと……」
「何なに?元カノ?今中先生の癖にーっ!」
「何で、こういうときだけ、反応が男子中学生なんですか?!」
「へえ、良いじゃない。ヨッちゃん、ヨッちゃーん」
今中は頭を抱えた。これでは、中学生どころか、小学校低学年の嫌がらせだ。
「そんなことばっかり言ってると……、私は『ジュノ』って呼びますよ…!」
「ちょっ……!何で、今中先生がその呼び方を……?!」
「先日お会いした東城大の高階病院長が、それはそれは良い笑顔で『世良君に手を焼いたら言うと良いですよ』って教えてくれましたけど」
あの狸親父、人の古傷を平気で抉って――っと、世良が頭を抱えるのを、今中は茫然と見つめた。半信半疑だったが、さすが世良の恩師、弱点まで熟知している。
「……お互いの為に、この呼び方は止めようか……」
「そうですね、世良先生ほどじゃないにしても、こっちもそれなりに傷ついたりしたので……」
お互い、無駄に消耗したと溜め息を吐く。
世良は気を取り直すように言った。
「うーん……。となると、やっぱり、オーソドックスに名前呼びかな、良夫君?」
小首を傾げておどけたように言う仕草は可愛かったが、いまいち引っかかる。
「『君』付けですか?」
「僕のキャラと年の差を考えたら、『君』付けが一番妥当だと思うけど。それとも、何か、リクエストがある?」
「いえ……、良いです」
年上感たっぷりに言われてしまうのは悔しいが、実際、一回り以上も年上なのだから仕方ない。
大体、あんまりごちゃごちゃ言うと、この人のことだから、曲解しておかしな呼び方を始めかねないし。
少しくすぐったいのは、呼ばれていくうちに慣れるだろう。
「良夫、かぁ――名は体を表すって本当かもね」
「え?」
「僕、今から蟹江さんにこの書類提出してくるから、留守番宜しくね、良夫君」
世良はくすりと笑うと、茫然とした今中をそのままに部屋を出て行った。今中は目を瞬かせて、世良の言葉を反復する。どうやら、とても珍しく、褒められたようだ、ということに気づいた今中は、口元がにやけるのを押さえ切れなかった。
「ただいま、プーさん!」
5分ほどして戻って来た世良は、開口一番上機嫌で今中に言う。
「え?何で?!ええ……?!」
そんな今中を満足そうに見た世良は、にまりとした表情を隠しもせずに言う。
「角田師長がそれはそれは良い笑顔で、以前に今中先生が呼ばれてた渾名を教えてくれたよ。名は体を表すって、ホントだねー」
正に、プーさんだよ、ぴったりだよ、付けた人は天才だねー、とけたけた笑う世良に、「やっぱり、『ジュノ』って呼んだこと、怒ってるんですね……」と謝るのが精一杯だったとか何とか。
遊び過ぎました、すみません…。因みに、私があんまり名前呼びとかしないのは、役職呼びが萌えるからです(笑)
院長室の机で作業していた世良が、ソファで新聞を読んでいる今中に声をかけた。市民病院は、今日も平和に通常営業中だ。
「僕達、付き合ってる訳じゃない。いつまでも、『今中先生』じゃ余所余所しいよね?」
「ま、まあ、そうですね」
「じゃあ、今度から『ヨッシー』って呼んで良い?『行くよ、ヨッシー』って、病院内を歩き回るの夢だったんだ♪」
「……原作しか読んでない人に通じないネタは止めましょうよ。そうでなくても、ファミコン世代としては、緑色の恐竜思い出して結構嫌なんですけど……」
世良はちょっと面白くなさそうだったが、少し考えて言った。
「じゃあ、『ヨッちゃん』とか」
「それは……、ちょっと……」
「何なに?元カノ?今中先生の癖にーっ!」
「何で、こういうときだけ、反応が男子中学生なんですか?!」
「へえ、良いじゃない。ヨッちゃん、ヨッちゃーん」
今中は頭を抱えた。これでは、中学生どころか、小学校低学年の嫌がらせだ。
「そんなことばっかり言ってると……、私は『ジュノ』って呼びますよ…!」
「ちょっ……!何で、今中先生がその呼び方を……?!」
「先日お会いした東城大の高階病院長が、それはそれは良い笑顔で『世良君に手を焼いたら言うと良いですよ』って教えてくれましたけど」
あの狸親父、人の古傷を平気で抉って――っと、世良が頭を抱えるのを、今中は茫然と見つめた。半信半疑だったが、さすが世良の恩師、弱点まで熟知している。
「……お互いの為に、この呼び方は止めようか……」
「そうですね、世良先生ほどじゃないにしても、こっちもそれなりに傷ついたりしたので……」
お互い、無駄に消耗したと溜め息を吐く。
世良は気を取り直すように言った。
「うーん……。となると、やっぱり、オーソドックスに名前呼びかな、良夫君?」
小首を傾げておどけたように言う仕草は可愛かったが、いまいち引っかかる。
「『君』付けですか?」
「僕のキャラと年の差を考えたら、『君』付けが一番妥当だと思うけど。それとも、何か、リクエストがある?」
「いえ……、良いです」
年上感たっぷりに言われてしまうのは悔しいが、実際、一回り以上も年上なのだから仕方ない。
大体、あんまりごちゃごちゃ言うと、この人のことだから、曲解しておかしな呼び方を始めかねないし。
少しくすぐったいのは、呼ばれていくうちに慣れるだろう。
「良夫、かぁ――名は体を表すって本当かもね」
「え?」
「僕、今から蟹江さんにこの書類提出してくるから、留守番宜しくね、良夫君」
世良はくすりと笑うと、茫然とした今中をそのままに部屋を出て行った。今中は目を瞬かせて、世良の言葉を反復する。どうやら、とても珍しく、褒められたようだ、ということに気づいた今中は、口元がにやけるのを押さえ切れなかった。
「ただいま、プーさん!」
5分ほどして戻って来た世良は、開口一番上機嫌で今中に言う。
「え?何で?!ええ……?!」
そんな今中を満足そうに見た世良は、にまりとした表情を隠しもせずに言う。
「角田師長がそれはそれは良い笑顔で、以前に今中先生が呼ばれてた渾名を教えてくれたよ。名は体を表すって、ホントだねー」
正に、プーさんだよ、ぴったりだよ、付けた人は天才だねー、とけたけた笑う世良に、「やっぱり、『ジュノ』って呼んだこと、怒ってるんですね……」と謝るのが精一杯だったとか何とか。
遊び過ぎました、すみません…。因みに、私があんまり名前呼びとかしないのは、役職呼びが萌えるからです(笑)
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