テレビ先生の隠れ家
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プロフィール
HN:
藍河 縹
性別:
女性
自己紹介:
極北市民病院の院長がとにかく好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
雪国在住。大型犬と炭水化物が好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
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そして、輝天で世良ちゃんと高階さんの再会もなかったので、前々から予告してた高世良を始めまーす。需要?そんなこと考えてたら、マイナーなんてやってけないんだよ!書きたいもの書くのが同人なんだ!という訳で、半ばキレ気味に、またも我が道を驀進して行きたいと思います(笑)興味ある方、いらっしゃいましたら、宜しくです。
という訳で、まずは序章。ベロスの一場面より(つまり、ネタバレ)
という訳で、まずは序章。ベロスの一場面より(つまり、ネタバレ)
「田口先生に告白したら、気分が軽くなりました。若返った気分です」
その言葉は嘘ではなかった。
田口公平――全国でも数えるほどしかない、不定愁訴外来という風変わりな科の責任者である彼には不思議な雰囲気がある。それが、自分のような、同業者であり尚且つヒエラルキー格差のある人間に対しても通るのだから大したものだ。
これまで殆んど誰にも語ったことのない自らの後悔を、問われるままに語った。そして、心が解き放たれたのを感じる。
この冴えない中年医師の何処にそんな能力があるのか、丸投げした案件に幾度も応えてきたこれまでの経緯を知っていても疑問に思うことがある。
けれど――
高階権太は相手に気づかれないように、小さく溜め息を吐く。
真に懺悔したい人間の名は言えない。その名を語り、憂いを取り払うことは許されない。そんなことで、自らの罪から逃れる訳にはいかないのだ。
医療崩壊の只中で、患者と向き合い、懸命に治療を続ける素朴で平凡な外科医。
そうなるはずだった真っ当な若者の未来を、自分は闇に塗りつぶした。
いや、そもそも、自らの過ちがなければ、現在の医療崩壊自体も免れたかも知れないのだ。
天城雪彦という男に対する後悔を、今、この精神科医に語った。日本の閉鎖的な医療界の枠組みから何処までも逸脱した、あの時代の桜宮の医療に関わっていた人間達に現在でも鮮烈な印象を残し続けている天才。完全に畑違いの田口すら、その名を聞いて、思いを馳せるような顔をさせる程に。
けれど、いつもその傍らに居た若者のことなど、恐らく、殆んど誰も覚えていないことだろう。
彼の名は、世良雅志。
拙い技術しか持たない新米外科医でありながら、世界に名立たる医師・天城雪彦を日本に連れ帰ってきた張本人。そして、その天城が心を許して、傍に置いていた唯一の人間。最大の理解者であり、それ故に、共に高階によって心を打ち砕かれた同士。
そして、高階の恋人、だった――
かつて、日本の医療界を変えてやろうなどと青臭い野望を抱いて、天下の帝華大から左遷されて尚、息巻いていたあの頃。
神の手を持つと言われる佐伯清剛のお膝元、そこで、物怖じしないあの青年と出会った。
あどけなさの残る、未熟で浅薄な意志の透けて見える若者なのに、彼に真っ向から言われると何時だって、医師を目指した初心に立ち返らせられる。
その彼の瞳が、天城を見る度、決して自分に見せない尊敬と憧憬に彩られた輝きを放っていたことに、一片の醜い感情も持っていなかったと言い切れるだろうか?
その嫉妬心が結果的に、高階の手の中から彼を失わせたなどということはないと、この、言葉を聞き遂げる役割を天に許された男の前で、断定し切れるだろうか?
答えは否、だ――
高階は、三船事務長が現れたのを機に、何処までも後悔の念に落ちて行く自らの意思を無理矢理引き上げ、近い将来植えられる、せめてもの罪滅ぼしの桜の苗木の話に心を戻した。
まあ、端的に言えば、世良ちゃんと高階さんを勝手に再会させてしまえという話。
天ジュノはなく(厳密に言えば、少ーしだけ要素を織り込みたいと思ってるんだけど)、天城先生に会う前に付き合い始めてたという設定。
そこから、ブレイズ・スリジエを経て、極ラプ終了後まで行くつもりです。まあ、また、シリアス一辺倒になったら辛がって、天ジュノとか今世良に逃げるんだぜー(笑)
ということで、暫くお付き合いいただきたい感じでゴザイマスv
その言葉は嘘ではなかった。
田口公平――全国でも数えるほどしかない、不定愁訴外来という風変わりな科の責任者である彼には不思議な雰囲気がある。それが、自分のような、同業者であり尚且つヒエラルキー格差のある人間に対しても通るのだから大したものだ。
これまで殆んど誰にも語ったことのない自らの後悔を、問われるままに語った。そして、心が解き放たれたのを感じる。
この冴えない中年医師の何処にそんな能力があるのか、丸投げした案件に幾度も応えてきたこれまでの経緯を知っていても疑問に思うことがある。
けれど――
高階権太は相手に気づかれないように、小さく溜め息を吐く。
真に懺悔したい人間の名は言えない。その名を語り、憂いを取り払うことは許されない。そんなことで、自らの罪から逃れる訳にはいかないのだ。
医療崩壊の只中で、患者と向き合い、懸命に治療を続ける素朴で平凡な外科医。
そうなるはずだった真っ当な若者の未来を、自分は闇に塗りつぶした。
いや、そもそも、自らの過ちがなければ、現在の医療崩壊自体も免れたかも知れないのだ。
天城雪彦という男に対する後悔を、今、この精神科医に語った。日本の閉鎖的な医療界の枠組みから何処までも逸脱した、あの時代の桜宮の医療に関わっていた人間達に現在でも鮮烈な印象を残し続けている天才。完全に畑違いの田口すら、その名を聞いて、思いを馳せるような顔をさせる程に。
けれど、いつもその傍らに居た若者のことなど、恐らく、殆んど誰も覚えていないことだろう。
彼の名は、世良雅志。
拙い技術しか持たない新米外科医でありながら、世界に名立たる医師・天城雪彦を日本に連れ帰ってきた張本人。そして、その天城が心を許して、傍に置いていた唯一の人間。最大の理解者であり、それ故に、共に高階によって心を打ち砕かれた同士。
そして、高階の恋人、だった――
かつて、日本の医療界を変えてやろうなどと青臭い野望を抱いて、天下の帝華大から左遷されて尚、息巻いていたあの頃。
神の手を持つと言われる佐伯清剛のお膝元、そこで、物怖じしないあの青年と出会った。
あどけなさの残る、未熟で浅薄な意志の透けて見える若者なのに、彼に真っ向から言われると何時だって、医師を目指した初心に立ち返らせられる。
その彼の瞳が、天城を見る度、決して自分に見せない尊敬と憧憬に彩られた輝きを放っていたことに、一片の醜い感情も持っていなかったと言い切れるだろうか?
その嫉妬心が結果的に、高階の手の中から彼を失わせたなどということはないと、この、言葉を聞き遂げる役割を天に許された男の前で、断定し切れるだろうか?
答えは否、だ――
高階は、三船事務長が現れたのを機に、何処までも後悔の念に落ちて行く自らの意思を無理矢理引き上げ、近い将来植えられる、せめてもの罪滅ぼしの桜の苗木の話に心を戻した。
まあ、端的に言えば、世良ちゃんと高階さんを勝手に再会させてしまえという話。
天ジュノはなく(厳密に言えば、少ーしだけ要素を織り込みたいと思ってるんだけど)、天城先生に会う前に付き合い始めてたという設定。
そこから、ブレイズ・スリジエを経て、極ラプ終了後まで行くつもりです。まあ、また、シリアス一辺倒になったら辛がって、天ジュノとか今世良に逃げるんだぜー(笑)
ということで、暫くお付き合いいただきたい感じでゴザイマスv
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