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テレビ先生の隠れ家
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プロフィール
HN:
藍河 縹
性別:
女性
自己紹介:
極北市民病院の院長がとにかく好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
雪国在住。大型犬と炭水化物が好き。
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キス部位では今中先生が大人しくなった院長相手に頑張ってましたが、相変わらず手に負えない相手を何とかしようと頑張っちゃうのも良いと思うんだ。
っていうか、どっちにしても、今中先生は頑張らなきゃいけないのですが…。
でも、そんな一生懸命な姿見てたら、院長だって、山積みに盛りまくったツンの隙間から、思わずぽろっとデレを落としてくれたりするんじゃないかなっていう辺りが今世良の醍醐味!
久し振りに18禁。展開上、途中で放り出しちゃったけど…(汗)

拍手[3回]



 包み込むような両手を頬に当て、たっぷりと口付ける。
 精一杯舌を動かして、届く限りのところ全てに触れる。
 今中の下で横になった身体から徐々に力が抜けてきたのが分かる。角度を変える度に、篭もった吐息が漏れ、火照り始めた欲を伝えてくる。腕が背中に回されて、強くしがみ付いてきた。
 互いに既に衣服は脱ぎ去ってしまっている。
 シャワーを済ませて寝床に入ろうとしたら、一糸纏わぬ上司が万年床に居て、「ちょうど良かったねー」なんて言いながら、艶っぽい表情を浮かべてみせたのだ。
 この所謂据え膳に対して、選択の余地などない。
 しかし、最近はこういったお膳立てに腑に落ちないものがある。
 年上だし上司だし、経験も相当にあるようだし、かなり気も強い。何時だって、世良のペースで為すがまま。
 世良は自分のことを一体何だと思っているのだろう。
 それまでノーマルだったから、最初こそ手解きが必要だったのは仕方ない。けれど、何時までも言うなりにしろというのではあんまりだ。今中だって、たまには思うままに相手に触れてみたい。
 しかし、そのためにはそれなりの準備が必要になる。勿論、経験の方はどうしようもないし、そのために浮気をするというのでは本末転倒なので、色々調べる止まりだったが。
 今日は、それを試しに実行してやろうと思っていた。
 既に、すっかり世良のペースに乗せられているが、まだチャンスはあるはずだ。
 いつもより長めの口付けに、世良の目はとろりと酔っている。
 幸先は良い。今中はまずは満足する。
 先をねだるように揺れる腰の下、太腿の間に手の平を滑り込ませた。膝の上辺りから中ほどまでを業とゆっくり撫で上げる。
「……ふっ……」
 感じたのか、世良が小さな声を漏らす。
 視線を動かすと熱の中心は既に主張を始めている。
「……ぅ……ん……」
 今中は、撫でる手は止めずに、世良の下腹部へと顔を近づけた。
 しかし、あえてそこには触れない。ねっとりと唾液を絡めた舌を、臍の周囲に這わせた。締まった腹部がひくひくと痙攣する。
 僅かに浮き上がる腰に逆の手を回して、滑らせる。
「……ぁ……」
 かすかなうめき声の漏れた口を、世良が手の甲で押さえつける。
「世良、先生……」
「……んん……っ……!!」
 脇腹の辺りへと指を移動させた途端、脇腹に鈍痛が走った。
「痛ぁっ!!」
 見れば、世良が膝を器用に使って、今中の腰の辺りを蹴り付けていた。普通は、自分より体格の良い人間に圧し掛かられればそうそう跳ね除けることは出来ないが、この院長は非常に足癖が悪い。どうやら、昔取った杵柄というヤツらしい。
「何するんですか?!」
「しつこいんだよ!いつまでも、同じところをねちねちと……!」
「結構、感じてたみたいだったし……」
「良いタイミングくらい察しろって話。全く、何時まで経っても、上達しないんだから」
 ぐさっときた。
「ほら、もう、余計なことなんてしなくて良いから」
「余計って……」
「続ける気ないなら、さっさと退いて。僕が動くから」
「動……」
 呆れるくらいに色気の欠片もない。
 しかし、1年もこんなことを繰り返していれば、慣れた仕草で腰に巻きつく脚や、軽く持ち上げた後絡みつくように局部を飲み込む蕾や、殺しきれずに唇の端々から漏れる吐息は反射的に、今中の欲望に火を点けてしまう。
 世良が今中の上で激しく動き始めた頃には、自分もまた、夢中で終着点を求めていた。


「あー……」
 薄暗い部屋で今中は身動ぎした。
 結局、終わった後、そのまま寝てしまった。
 そして、世良は何処にも居ない。
「10時……」
 起きる気配なら薄っすらと覚えがある。
 面白くなかったから、不貞寝を決め込んだらもうこんな時間だ。
 幾ら仕事がないとはいえ、なけなしの極北市の予算の隅っこを食いつぶしている以上、何時までも寝床でうだうだしている訳にもいかない。
「行かないと、なぁ……」
 今朝ばかりか、行為の後までほったらかしてしまったので、大変気まずい。
 けれど、面白くなかったのも事実だ。
 それなりに頑張っていたのにあんな言い方されたら、今中だって腐ってしまう。
「大体、あの人は……」
 可愛げないし、気は強いし、口は悪いし。捻くれてるし、滅茶苦茶だし、足癖悪いし。
「ホント、何処が良いんだ、俺……」
 まして、男だし。
「あーあ……」
 身体を起こしながら、大きく溜め息を吐く。
 そもそも、世良は自分に何を求めているんだろうか。
「結局、ヌケれば良いってことなのかなぁ」
 世良が求めるのは、分かり易い単純な局部への刺激ばかりだ。
 端的に言えば、口淫か手扱きで勃たせて、即座に身体を繋いでくる。
「まさか、あんなに嫌がるなんて……」
 今中にしてみれば、試行錯誤した末の愛撫を懸命に施していたというのに。
「でも、だからって蹴ったり、あんな言い方することないじゃないか……」
 ぶつぶつ呟きながら、準備を始める。仕方ない、時間が過ぎれば更に気まずくなるばかりだ。


「まあ、おはようございます、今中副院長先生」
「おはようございます」
 事務室では世良と角田がのんびりとお茶を啜っていた。
 この止まったような空気を見ると、昼過ぎまで寝ていても大差なかったかも知れないとすら思う。
 蟹江は郵便局にでも行ったのか、姿が見えない。
 角田の注いでくれた湯飲みを今中も手に取る。
 起き抜けの空きっ腹に染み込むように感じられた。
 今中は大きな息を一つ吐いた。
 スーパーで一番安いほうじ茶だが、心をこめて淹れられたお茶は一味違う。もっとも、今中はおこぼれに預かっているだけだが。
「角田師長のお茶は美味しいですねぇ」
 今中としては素直に感想を述べたつもりだったが。
 世良の存在でテンションが5割増しの角田は、今中の背をばしばしと叩いてきた。
「ま、嫌だわ。副院長先生ったら。お上手なんだから!」
 途端に、背中にびりびりと痛みが走った。思わず、声が出てしまうくらいの衝撃である。今中は思わず歯を食い縛る。
「いつつつ……」
 角田は信じられないように自分の手を茫然と見ていたが、不意に納得いったように訳知り顔で頷いた。その頬には薄っすらと笑みが浮かんでいる。
「もしかして、昨日は彼女と?」
 世良が盛大にむせた。慌てて、角田がそこに駆け寄る。
 一瞬戸惑った今中だが、その反応を見て、ちょっと報復してやろうと目論む。
「ええ、まあ。そんなところです」
 何を言い出すんだ、という世良の表情に多少溜飲が下がった。
「あら、本当に?今中先生って、小さくて可愛い女性が隣にちょこんと居るのが似合いそうね」
 疑われるかと思ったら、思わぬイメージを聞かされ、今中の口が滑る。
「とんでもないです。そこまで小さくないし、年上だから気が強くて……」
 興奮したのか、角田の声が甲高くなっていく。
「あぁら、そうなんですの?!確かに、彼女に振り回されてる今中先生もありそうだけど」
「そうなんですよ。もう、全然、可愛げがなくって、わがままばっかりで」
「でも、結構上手くいってるんでしょう」
 今中は茫然と角田を見返す。今の発言の何処にそんな肯定的な要因があっただろうか。少なくとも、今朝なんて一言も言葉を交わしていない。
「背中、夜の引っかき傷じゃありませんの?」
 あの痛みはそうだったのか、と納得した直後に、顔から火が出る思いを味わった。
「え……?あ、いや、それはその……」
 うろたえた反応は、分かり易過ぎるほどの肯定を示していて。
「ご馳走様です」
「ちょっと、角田師長……!」
 ほほほ、と笑いながら、午後からの訪問介護の準備をしないと、と歩き去る角田に、今中は青くなる。
「気が強くて、可愛げがなくて、わがままばっかりで、悪かったねぇ」
「あ……」
 しかも、更に別方向からの報復の報復が降りかかってきた。
「すっ、すみません……!」
 結局、身の程知らずな邪心を持ったことを謝る羽目になる。
「まあ、角田師長にはあれで正解だね。変に隠すと、色々探られかねないし」
 世良は呆れたように一つ息を吐くと言った。
 そうだったのか、と今中は胸を撫で下ろす。
 思いがけず、危ない橋を渡っていたようだ。
 それに――
「全然上手くなんていってないですしね。角田師長ってば、何言ってるんだか……」
 今中は多少自虐的な気分になって言う。
「何、今中先生的には上手くいってないの、僕達?」
 心底不思議そうに聞き返されて、今中は茫然とした。
「いや、だって、昨日も、上達しないとか、余計なこととか……」
「当然でしょ。全然、良いタイミングを分かってくれないのは事実なんだし」
 思わず、目を見張ってしまった。しかし、それこそ、場数を踏まなきゃ無理なのではないのだろうか?
 最中は、色々必死だから、世良が悦んでいることですら判断するのは難しい。
「……僕が最後の方、何度かイッてたの気づいてた?」
「ええ……?!」
「ほーら、分かってない。普通、気づくでしょ。相手の様子も分からないなんて、今中先生ってば最低」
「だ、だって、あのときは……」
 自分のペースで進めるのを拒否されて面白くなくて、世良のことなんて考えてやるかと思っていたので、色々どうでも良くなっていたときだった。
 まあ、確かに、背中を痛くて仕方ないレベルまで掻き毟るなんて、相当訳分からなくなってたのだろうが――
「教えてくれれば良いじゃないですかー!」
 となれば、あの蹴りだって、要するに、催促だったということか。
 素直に言われれば、別にこの人じゃあるまいし、嫌がらせなんてしないのに。
「僕が?冗談じゃないよ」
 何でそんなに意地を張るかなぁ、と今中はうんざりと世良を見た。
「まあ、努力はしますけど……。少しは世良先生にも協力してもらわないと」
 少々頑固に言い募る今中を、暫し物言いたげに見た後。
「嫌だって言ってるじゃない」
 にっと世良の口角が弧を描いた。
 殆んど音もなく椅子が引かれ、世良が立ち上がり距離を詰める。
 突然、間近い位置に接近してきた顔に、今中はパニックする。
「ね、今中先生。早く、してくれないと……、僕、もう、おかしくなりそう……」
「せ、世良せ……」
 今にも触れそうな唇から漏れる吐息が頬の辺りにかかって、今中を誘う。
 やや逃げ腰になりながらも、甘い声に逆らえず、思わず、世良の背に腕を回しかけたら、背中に激痛が走った。世良の右手が強く背中を抓っている。
「――と、こういう風に、今中先生をその気にさせるときの効果が薄くなるからね」
 本当に何で、分かってるのにいちいちいちいち引っかかってしまうのだろう、と自己嫌悪に陥る今中を暫く見ていた世良は、何を思ったのか、ぽんぽんとその座った頭の上に手を置いた。
「……何ですか?」
 また、何か嫌がらせか、と警戒する今中に、世良は楽しげな笑顔を見せる。
「かなり良かったよ、昨日。だから、これからも頑張ってね」
 今中はがくりと肩を落とした。
 突き落としたかと思えば、あっと言う間に引き上げてくる――本当に、この人には敵わない。
「……精進します」
 確かに、『結構上手くいってる』らしいと、今中は院長共々師長にも白旗を上げた。


朝、がりがりに掻き毟った背中と爪見て、「うわー///」ってなってる世良ちゃん想像すると大変萌えますvvv
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