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テレビ先生の隠れ家
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プロフィール
HN:
藍河 縹
性別:
女性
自己紹介:
極北市民病院の院長がとにかく好き。
原作・ドラマ問わず、スワンを溺愛。
桜宮サーガは単行本は基本読了済。
連載・短編はかなり怪しい。
眼鏡・白衣・変人は萌えの3種の神器。
雪国在住。大型犬と炭水化物が好き。
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えー、お久し振りです。20日振りくらいですかね。まあ、20日程度更新停滞してるサイトなんて幾らでもありそうですが(ぼそっ)
いや、サボってた訳では全くなく、通常営業で書いてたんですが、やはりドラマの方が凄くて。何あの爆弾…。しかも、それに悉く被爆してるので、何か、最近、「ドラマ凄ぇな」って他人事みたいに言ってる桜宮クラスタのお嬢さん方が羨ましいくらいですよ。「今月は、ブレイズのモナコの下り強化月間にしようかな」とか、そんなのんびりペースが標準なので、消耗が半端ない。
毎週番宣あるし、雑誌はどかどか出るし(しかも、地元じゃ手に入らないものも多い)、スケジュール帳に予定びっしり書き込んで、あれを予約しなきゃ、これも見なきゃ、支部チェックしなきゃ、サイト様回らなきゃ状態で、嬉しい悲鳴ですよ。
あ、何だかんだ言いながら、毎週感想と各話に因んだSSを上げてますので、あちらの世界のルールをご存知でパスワードが分かって、かつ、ご興味のある方は是非遊びに来てくださいませ(質問は一切受け付けません)っていうか、向こうにハマっても良いんですよ(笑)
何かと更新に手間取ってるので、もう1、2本間に挟もうかなって思ってたけど、次辺り、桜ネタに取り掛かった方が良いかもですね。他のネタなんて何時上げても良いけど、桜だけはそうはいかない。いや、地味にキツいわ、ドラ螺鈿と映ベロスに被ってくる桜シーズン…。

などというボヤキはこの辺にして(本当に幸せなことです…!)、先日、ハウスキーパーネタとかもやりましたが、その辺りはぼやかして、天城先生の家事能力とは果たしてどれくらいのものか(という理想)に迫ってみました。風邪ネタの翌日、という設定なんですが、別に読んでなくても読めます。

拍手[2回]



「ジュノ」
 食器を洗っていたら、上機嫌な声が名前を呼んだ。泡だらけの手はそのままで首だけ振り返ると、珍しく天城がキッチンに入ってくるところだった。
 じっとその顔色に目を止めてみるが、特に変わったところはないようだ。
「もう、起きてきて大丈夫なんですか?」
 昨日まで天城は、38度を越える熱を出していた。
 出勤したものの、それに付き合わされた世良は午後から早退し、一晩看病した後、たまたま休日だった翌日もそのまま天城のマンションに居た。
「快調だ」
「それは良かったです」
「それでだ、ジュノ」
「……何ですか?」
 世良は上機嫌な天城に警戒しながら返答する。
「ジュノに頑張って看病してもらったから、今日は私がジュノを甘やかそうと思う」
「は……?!」
 咄嗟に意味は飲み込めなかったが、嫌な予感が背筋を立ち上った。
「片付けは私がやるから、ジュノは座っていろ」
「いや、天城先生こそ休んでいてください」
「良いから、ジュノはそこだ」
 キッチンに置かれた椅子を示される。そう言われれば逆らうことは出来ない世良は、お座りを言い渡された犬のようにそこに収まるしかない。しかし、天城が動いて自分が寛いでいる環境に慣れないため、そわそわと首を巡らしてしまう。
「何だ、もう洗い終わったのか」
「皿が2枚とカップが2個だけでしたから。後は拭いてしまうだけです」
「布巾は何処だ?」
「一番上の引き出しです」
「此処か?」
 これではどっちが家主か分からない。しかも、いちいち指示しなくてはならないので、正直、世良がやった方が早い気がする。しかし、立ち上がると天城の機嫌を損ねそうなので、精一杯首を伸ばして、進行具合を確認してみる。
「先生、やっぱり俺が……」
「何だ?」
 振り返った拍子に、天城の手に掴まれていた皿がつるりと滑った。
 世良は思わず腰を浮かせる。
「うわっ」
「ん?」
「あーあ……」
「割れてしまったか。ジュノが急に話しかけるからだぞ」
 粉々になった床の破片を見ながら、天城が呆れたように口にし、それに指を伸ばした。
「だ、駄目です……!」
 はっとした世良が言ったときには既に遅く、それ程鋭くないはずの瀬戸物の破片が、天城の長い指先を滑っていた。天城がびくりと腕を引っ込める。
「痛……」
「何やってるんですか?!手術が出来なくなったら、どうするんですか?!」
「ちょっと切っただけだろう。大袈裟だな、ジュノは……」
 世良は、天城の足元に駆け寄り、傷ついた指を掴んで握り締めた。
 破片が残っている感じはないが、無理矢理流しまで引っ張って流水で消毒した。
 そういえば、試供品で貰った絆創膏があったような気がしたので、コートのポケットに丸めて突っ込んだ袋からクマのイラストの付いたそれを取り出し、天城の人差し指に巻く。
「可愛すぎないか?」
「これしかないんですから、我慢してください」
 詰まらなそうに指を見ている天城を尻目に片付けに入った。
「大体、ジュノだって外科医じゃないか。そんな風に破片を掴んで……」
「俺と先生の指なんて、全然違うじゃないですか!」
 ――何、拗ねてるんだ、この人……?
 悔しいが、世良が二度と手術が出来なくなったところで、代わりなど幾らでも居る。
 そもそも、たかだか、2枚ばかりの皿を拭いて片付けるだけの作業でこの惨事だ。
 しかも、ガラスならともかく、瀬戸物の破片で指を切るなんて考えられない。
 気まぐれなら、そろそろいい加減にして欲しい、と思ったところで、天城が黙ったままリビングに戻って行った。
 やっと諦めたのかな、とほっとして、掃除機をかけてから世良もリビングに向かう。
「コーヒーを淹れたぞ」
 立ち込める芳ばしい香りと嬉しそうな天城の声に迎えられて、世良は微妙な表情になる。
「ほら、飲んでみろ」
 ソファの隣を示されたので、世良は大人しくそこに座る。
 湯気を上げるカップを手に取ると、天城がわくわくした顔を隠そうともせずそこに居た。
 何だか落ち着かず、目を逸らし、顔を隠すようにカップを抱えて口にしようとしたとき、水面を滑った視線がコーヒーの溶け残りを見つける。一瞬、溶けにくいタイプのインスタントなのかと思ったが――
「せ、先生、これ!粉じゃないですか!」
「粉?」
 世良はその表面を改めて観察する。
 これは、どう考えても、溶け残り、などというレベルではない。
「この間、ナースステーションで看護婦の子がこうやって淹れていたぞ。便利なものだな、と思って見ていたが」
「それ、インスタントコーヒーです!これは粉です、抽出するタイプの!」
 冷静に考えれば、この部屋にインスタントがある訳はなかった。何しろ、世良が何時も、フィルターを使って淹れているのだ。
 とはいえ、天城の淹れてくれたものを捨てるという選択肢はなかったので、世良はすっかり粉が浸かってしまった茶色の液体を無理矢理フィルターで濾して、不純物を取り除いてみる。
 思い切って飲み込むと、濃くて苦い上にすっかり冷めた、飲料とも思えない物体が喉を通り過ぎて行った。
「どうだ?」
「……苦いです」
 正直に答えると、天城は急に立ち上がった。
「じゃあ、もう一度淹れる。そのフィルターを使えば良いんだな」
「良いです!俺は水で十分ですから!」
「それなら、私が取って来よう」
 そう言ってスマートに立ち上がった天城は、グラスに冷えたミネラルウォーターを注いでくれた。
 さすがに、この程度なら問題なく出来るらしい。
 尤も、幾らオルミタージュとはいえ、コンシェルジュが付きっ切りではないのだから、これくらいは自分でやっていたのだろうが。
 まあ、俺には水道水で十分なんですけど、などと思いながら、世良はまともな飲み物に一息を入れる。
 天城を伺うと、今の給仕で満足した様子はなく、隣で頻りに考え込んでいる。
 世良が機嫌を窺っていると、水を仕舞ってくると言って立ち上がった。
 漸く、ほっとする。
 早く気が変わって、ソファでごろごろし始めないかと本気で思う。
 気持ちは有難いが、むしろ、手間がかかって仕方ない。
 それにしても、あの人だって、ずっと大金持ちだった訳じゃないのだから、もうちょっと家事が出来ても良いと思うのだが。
 それとも、生まれながらのセレブだったり?などと、考えてみる。
 意外と貧乏学生だった天城などというものを想像してほくそ笑んだところで、はっとした。
 幾ら何でも、遅い。
 ――まさか……。
 慌てて立ち上がった世良は、バスルームで泡だらけになって掃除をしている天城を見て、最早驚くのを通り越して脱力した。
 ――先生、何で、そんなに家事がしたいんですか……?
 だったら、もうちょっと普段から少しずつやってみる、とかしてくれれば良いのに。
 出来れば、なるべく、世良の居ないところで。
「あー、綺麗になりましたねー」
「そうだろう」
 棒読みにも程がある世良の言葉に、一瞬、嬉しそうになった天城だが。その手にしたものに思わず出た一言がまたも彼のプライドを傷つけてしまったようだ。
「せんせっ……!それ、洗剤じゃなくて、シャンプーです!」
 失敗した、と思ったが、このツッコミは不可避だろう、と諦める。
「まあ、何にせよ、折角、綺麗になったんですから、シャワー浴びたらどうですか?」
 世良の月給、いや、場合によっては年収かも知れない一揃いが良い様に水を被っているのを見て、提案してみた。
「シャワーか……」
「病み上がりにこんなに濡れたらまたぶり返しますよ。早くあったまってください」
 少し違う方向からお願いしてみると、やはり昨日の病状が辛かったのか、天城は渋々頷いた。


 熱風を感じながら、天城の髪をわしわしと掻き回す。
 ソファに座る天城の濡れた髪を、後ろに立ってドライヤーで乾かすという、コンシェルジュでもやらないようなご奉仕に及んでいるのは、病み上がり故の大サービスだ。
 今の天城の髪を洗い晒しのまま放置するのはさすがに不安だった。
 天城は気持ち良さそうに世良に身を預けていたが、突然不機嫌な調子になって言う。
「結局、まだジュノが私の世話をしている……」
 ――いや、別に、先生が面倒くさがらずに自分でやるなら、俺は手を出しませんけど……!
 内心で反論しながら、世良はやれやれと溜め息を吐く。
 本当に我が儘な人だ。
 大体、手術はあんなに神懸かっていて素晴らしいのに、何で実生活はこんなに駄目なんだろう?
 天は二物を与えない、とかそういうことだろうか、と世良は適当に納得する。
「天城先生、そのままちょっと、じっとしてもらってても良いですか?」
 そろそろ良いかと作業を切り上げ、くるくるとコードを巻いたドライヤーをサイドテーブルに投げて、世良は天城の隣に座る。
 そして、その膝の上に頭を投げ出した。
「ジュノ?!」
「先生が気になってて、寝不足だったんで」
 さすがに顔を直視しては言えないので、寝に入った振りで、顔を腕で覆う。
 でも、仕方ない。こうでもしないと、先生の気が済まないんだろうし。
 幾ら、この人でも、膝枕くらいは出来るだろう。
「そうか」
 捨て身の対策は成功し、天城の機嫌は一気に上昇した。
「好きなだけ、甘えれば良い」
 ――だから、甘えてる訳じゃなくて、と口に出かけたが、そこは事前に堪えることに成功した。
 それに、この後ろ頭に感じる体温は結構気持ち良い――
「ジュノ」
 うとうとしてきたところで、名前を呼ばれて、意識を取り戻す。
「はっ、はい!」
「キスしたい」
 もう飽きたのか、天城が世良の顔を覗き込んで言う。
 全く、困った人だ。
 あれだけ言うから、こんな恥ずかしいことまでしたのに、じっとしていることも出来ないなんて。
「気は済みました?」
「屁理屈は良い。その位置だとキスも出来ない」
 はいはい、と世良は身体を起こす。
 まあ、先生の気まぐれは終わったみたいだからよしとしよう。
 じっと奉仕されてるだけ、なんて、どうも性に合わない。
 ぐっと引き寄せられた肩の力に安心しながら、世良は、天城の口付けに身を任せた。


「天城が動いて」とか「じっと奉仕されて」とか、自分で書きながら、これ、夜の話?とか一人でツッコんでた(笑)うちの天ジュノは、世良ちゃんが色々仕込まれて、一生懸命実演して、ご褒美もらうっていう、芸を覚えるわんこみたいなエロばかりしてきてるので、マグロにはなれない世良ちゃん(っていうか、エロ注意つけてないSSで、エロの話止めなさい)
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